TH No.101 "Inspiration from black"
【内容】
「黒」ほどさまざまなイメージが塗り込まれた色はないだろう。
「白」は、美しさ、清潔さ、好ましさなど
曇りのないプラスのイメージをまとっている。
それに対して「黒」は、確かに、
ブラック企業やら黒歴史やら、
闇で、邪悪で、死や罪を想起させるマイナスのイメージがつきまとうが、
一方で、威厳や厳粛さ、上品さを表す色としても
用いられてきたのが「黒」なのだ。
「黒」は、古代エジプトでは、冥界の神アヌビスの色だったが(つまり死の象徴)、
神聖ローマ帝国では皇帝の紋章に黒鷲が使われ(つまり権威の象徴)、
14世紀になると、高貴な宮廷人は黒をまとった。
そして裁判官の法服などでは、
何事にも染まらない公平さを示す色として「黒」が用いられた。
かように多彩な「黒」のイメージは、
小説や映画、絵画などにおいても、さまざまな意味を持つ記号として機能している。
「黒」が紡ぎ出す多様なイメージと、
そこから喚起される想像力の数々を渉猟してみよう。
★特集以外にも、書評、映画評、舞台評、展覧会紹介、エッセイなど満載です!
=================
■主な内容
=================
■巻頭ヴィジュアル
◎shichigoro-shingo×最合のぼる『DARKSIDE CONTACT』〜漆黒の闇に潜むものたち
◎映画「ハイパーボリア人」〜戯画化した表現で闇に潜る
◎展覧会「Nightmares」〜悪夢の世界の甘美な魅惑
◎展覧会「Shakespeare Reimagined」〜黒を賛美したシェイクスピア
◎冥麿「束魄-SOKUBAKU-」〜絡み合う黒髪が表象する情念
■まえがき●沙月樹京
■ヒロインが黒をまとう理由〜『ジェイン・エア』『かもめ』『アダム・ビード』●馬場紀衣
■ブラック・イズ・ビューティフル・ナウ〜映画『ウッドストック』『スウィート・スウィートバック』『ゲット・アウト』などを中心に黒人文化について考えた●浦野玲子
■黒い悪魔、ラスプーチン●浅尾典彦
■漆黒を目指した映画作家、タル・ベーラ●高槻真樹
■迷妄の森のゴヤ〜「黒い絵」に秘められたもの●並木誠
■黒髪の怖さに関する寸感●市川純
■お歯黒と犢さ瓩鯊困屐△つての日本の美意識について●待兼音二郎
■黒板は無限の宇宙〜谷川俊太郎作詞の校歌●宮野由梨香
■クロウタドリのいるところ〜黒ラベルから黒子のバスケ、ブラックバードまで……「黒」にまつわるさまざまなものたち●本橋牛乳
■心の奥底まで響く楳図ブラック●八本正幸
■全てを内包する懐かしき暗黒〜諸星大二郎『暗黒神話』●水波流
■藤子不二雄Ⓐの黒ィ笑いと黒ィ面々●日原雄一
■世界一有名な死体となった爛屮薀奪・ダリア瓠相良つつじ
■黒塗りから始まった暗黒舞踏〜土方巽と黒人文化●志賀信夫
■真っ黒く彫れ! タトゥー最終形態、ブラックアウト・タトゥー●ケロッピー前田
■三浦悦子の世界〈35〉[ラムダ]●三浦悦子
■《コミック》 「とらおむの樹 05」●eat
■《小説》 望まない黒●最合のぼる
■四方山幻影話61●写真・文:堀江ケニー
■一コマ漫画●岸田尚
■辛しみと優しみ58●人形・文=与偶
■立体画家 はが いちようの世界47〜明治の人力車●はが いちよう
■REVIEW
◎アレックス・プロヤス監督「クロウ/飛翔伝説」●さえ
◎金子修介監督「デスノート」/クリストファー・ノーラン監督「バットマン・ビギンズ」●梟木
◎渡辺一貴監督「岸部露伴ルーヴルへ行く」●梟木
◎マルグリット・ユルスナール「黒の過程」●岡和田晃
◎山藤章二「山藤章二のブラック・アングル」●日原雄一
◎トム・デミジョン「黒いアリス」/フランツ・ファノン「黒い皮膚・白い仮面」●本橋牛乳
■TH RECOMMENDATION
◎サディスティックサーカス2024開催!〜時代の転換点にあって、刷新されるものと継承されるもの●ケロッピー前田
◎三代目彫よし(中野義仁) 「『慚愧と懺悔』【人斬り無惨-残酷血みどろ絵巻】」〜幕末の暗殺をモチーフにした残酷絵の数々 ●ケロッピー前田
◎ケロッピー前田 「モディファイド・フューチャー」〜身体改造カルチャーの軌跡を写真で一望●ケロッピー前田
◎カネオヤサチコ個展/駒倉ちよた個展〜鋭い観察眼で、男性たちを捉える
◎ダーティ・松本 グループ展「堕天使たちの狂宴」狂乱篇〜官能絵師たちの狂宴
◎たま・西塚em二人展「melty bodies, solid souls」〜可愛らしさに秘められたシニカルな毒
◎赤江かふお展「幻想から日常、そして官能へ」〜多様な「愛」を体感できる個展
◎「刺青美人画家 小妻要・小妻容子 回帰展」〜伝説の刺青美人画家の回顧展
◎JUNKO絵画展「わたしの魅る幻想縄会」〜緊縛の美に魅せられて…
◎萌木ひろみ個展【孤闘の楽園II】〜砂漠の道化師〜醜さも滲ませた耽美的世界
◎陰翳逍遥57〜点滅、「Dimensions III―in/sight」、「アートスタディ 小さな野外展」
■TH FLEA MARKET
◎カノウナ・メ〜可能な限り、この眼で探求いたします/第58回 ドキュン メンタリティー●加納星也
◎よりぬき[中国語圏]映画日記/「移民的世界」と無言で語る李康生〜秋の映画祭から、『白衣蒼狗』『ブルー・サン・パレス』『黒の牛』●小林美恵子
◎ダンス評[2024年10月〜12月]/舞踊の現在とピンポン玉人間〜清水哲太郎、石田種生、尾上紫、折田克子、池宮中夫、藤田恭子、白野俊和、山田せつ子、勅使川原三郎、深谷正子●志賀信夫
◎「コミック・アニメ・ゲーム」×ステージ評/応天の門、ぐらんぶる、カリスマ de ステージ、青山オペレッタ、雲のむこう、約束の場所●高浩美
◎写真を通じて学んだカウンター精神…俺的写真史・日本編〜荒木経惟 東松照明 中平卓馬●ケロッピー前田
◎「天才は狂気なり」という学説を唱え、犯罪人類学を創始した奇矯な精神病理学者チェーザレ・ロンブローゾの思想とその系譜〈55〉●村上裕徳
◎山野浩一とその時代(30)/「少年マガジン」掲載の「マリン健」と「空とぶ怪獣ゴアラ」●岡和田晃
◎弦巻稲荷日記/世代交代をきれいにおこなっていくシステムとは●いわためぐみ
◎オペラなどイラストレビュー●三五千波
◎東京の流刑地9〜茜刺 日者雖照者 烏玉之 夜渡月之 隠良久惜毛●大黒堂ミロ
◎TH特選品レビュー
■表紙=「DARKSIDE CONTACT」より/絵:shichigoro-shingo
ーーーーー
※目次(p.40-41)に以下が抜けておりました。
「054 黒い悪魔、ラスプーチン●浅尾典彦」
お詫びして訂正させていただきます。
***************
著者 : 上記参照
発行 : アトリエサード(2025/2/8)
出版社 : 書苑新社
版型 : A5並製
ページ数 : 192ページ
サイズ: 21 x 14.8 x 1.2 cm
***************
※通販の配送は、この本1冊でしたらクリックポスト(200円)がおすすめです。
他にもご注文の場合は、レターパックプラスや佐川急便をお選び下さい。